カシオ計算機は、情報の送受信に人の目に見える光(可視光)を使う「可視光通信」の新システムを開発した。スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末を利用するのが特徴で、デジタルサイネージ(電子看板)と組み合わせた情報配信やスマホ同士のデータ交換などの用途を想定しており、早期の事業化を目指す。
可視光通信は、光を点滅させてデジタル信号を送る通信技術。電波のように許認可は必要なく、電子機器や人体への影響もないのがメリットだ。情報の送り手となる光源にはLED(発光ダイオード)を使い、受け手側は“アンテナ”としてデジタルカメラなどに使われる半導体の撮像素子(イメージセンサー)を用いる。カシオは2004年から可視光通信技術の普及・標準化を目指す業界団体「可視光通信コンソーシアム」に参加する一方、デジカメの付加技術として研究を進めていた。
新開発したシステムでは、情報の受信にスマホやタブレット端末を使うのが最大の特徴で、可視光通信を行うための専用アプリケーション(応用ソフト)も開発した。利用者がスマホなどでこのアプリを起動してカメラを光源にかざすと、GPS(衛星利用測位システム)機能による所在地情報も組み合わせて、カメラでとらえた点滅光が画面上ではイラストや文字となって浮かび上がる仕組みだ。